この記事では、初心者小説の第26弾といたしまして、「貧乏転生」をお送りします。
※この写真はイメージです。
どうもです、「HCap」を執筆しているエドゴンです。
この記事は下記のような方に向けて書いてます。
- 小説が好きな方
- 初心者小説を読んでみたい方
- 転生に関する小説を読んでみたい方
- 手軽に読める小説を読んでみたい方
- 「HCap」に興味のある方
序章
マネヒコは開業医で医学部を卒業後は大学病院で医師として働き、その後、開業して自分のクリニックを経営していました。頭も良く、秀才と周りからは一目置かれる存在でした。
そんなある日。
マネヒコ「昨日の飲み会は話が弾んだな。」
受付事務「そうでしたね。楽しかったです。」
マネヒコ「歓迎会を企画してくれた君のおかげだよ。」
マネヒコは話に夢中で目の前に階段があることに気づいていませんでした。マネヒコは階段で足を踏み外し、バランスを崩し、体勢を立て直そうとしましたができませんでした。そのまま真っ逆さま。その時、運が悪く頭を打ち付けてしまったのです。
受付事務「先生!大丈夫ですか!」
マネヒコ「・・・」
マネヒコは救急車で緊急搬送されましたが打ちどころが悪く手の施しようがありませんでした。
受付事務「そんな・・・先生。」
意識がある
マネヒコは目を開けました。
マネヒコ「・・・・・。あれ?ここはどこだ?俺は確か開業医で・・・確か医師だったはず。俺は一体何をしているんだ?・・・。階段で足を滑らせて、俺は死んだのか?ここはあの世なのか?」
???「バブバブバァ。」
マネヒコ「誰だ?この女は。」
???「マイケル君、お母さんですよ。」
マネヒコはなんと転生をしてしまったようです。
マネヒコ「マイケル?俺の名前なのか。俺は赤ちゃんなのか。」
???「ただいま。」
お母さん「お父さんが帰ってきたわよ。」
お父さん「マイケル、ただいま。」
マネヒコはマイケルという名前で新しい世界に生まれ変わったようです。前世の記憶も全てあるという奇跡が起きました。
マネヒコ「それにしても階段ですっ転んで死ぬとは間抜けだったな。この世界はどんな世界なんだろう?喋れるようになって、歩けるようになったら、両親に話でも聞いてみるか。」
貧乏家庭
マネヒコは成長していく過程で少しずつ家庭の状況がわかってきました。父親は警備員をしていて収入は最低賃金程度しか得られていないこと、母親は専業主婦をしていました。最低賃金なので生活は裕福ではなく家族3人が食べていくだけで精一杯でした。
前世では開業医だったため収入が多くタワーマンションに住んでいました。それに比べて今は古い賃貸アパートで家賃を払うのにも苦労をしているような状況でした。
開業医と警備員、同じ8時間労働でもここまで収入に大きな差があるんですね。マネヒコは貧乏家庭に転生をしてしまったのです。
しかし家庭は暖かくて仲の良い夫婦でした。
マネヒコ「なぜこんなにも貧乏なのにこんなに明るく生活ができるんだろう。」
マネヒコはタワーマンションに住み開業医として高収入ではありましたが、お金を稼ぐことにとらわれ、一人一人の患者さんと向き合えていなかったことを深く反省しました。もっともっと稼ぎたいという感情に支配され、時間に追われ幸せな生活ができていなかったのではないかと振り返りました。
今の両親は低収入でもこんなに明るく生活をしている、前世の自分とは大違いでした。
医師の記憶、そして医者になる
マネヒコは前世の記憶があるため医師として働いていた記憶ももちろん残っていました。マネヒコは両親に負担はかけないように小学校、中学校、高校は公立の学校に通い、学費は無料でした。
そして医学部を受験し見事に合格しました。もう一度、初心にかえって医学を学ぼうとしたのです。問題は学費でしたが、優秀な生徒については返還免除の奨学金がありそれを借りることで解決しました。
そして難なく医学部の勉強をこなし、医師免許を取得できました。両親はそれはもう喜びました。まさか自分たちの息子が医者になれるなんて夢にも思っていなかったからです。
マネヒコは大学病院の医師として無事に就職をすることができました。
マネヒコ「前世の記憶があるとは言え、医師免許を無事に取得でき、就職までできたことは良かったな。これからガンガン稼いで貧乏家庭から抜け出すぞ。もう両親に苦労はさせない。」
1年後のとある日。
ピーポーピーポー。
1台の救急車が病院に着いた。
救急救命士「大丈夫ですか?」
看護師「マネヒコ医師、急患です。」
マネヒコは運ばれてきた患者を見てびっくりしました。
マネヒコ「父さん!」
その患者はマネヒコの父親だったのです。
父親は一命を取り留めた
なんとマネヒコの父親は足を骨折していました。交通誘導の際、車が突っ込んできたらしいのです。
マネヒコ「なんとか助かって良かった。父さん、無理はするなよな。俺が医者として稼ぐから警備員みたいな危険な仕事は辞めても構わないよ。母さんと大切な時間を一緒に過ごしなよ。」
父親「骨折をしたからしばらくは働けないな。お前には苦労をかける。」
マネヒコは優しい両親に育てられ、貧乏だったけど楽しい少年時代を過ごしました。お金が全てではないんですね。今度はマネヒコが両親に親孝行をする番です。
なぜ開業医だったマネヒコが貧乏家庭に転生したのか、理由は定かではありませんが、仕事に精を出し、家庭をおろそかにするべきではないということをマネヒコは体験を通して学ぶことができたのでした。
今日のあとがき
私の初心者小説の第26弾はいかがでしたでしょうか?今回は転生についての内容となりました。まだまだこれからだと思っています。また次回作もお楽しみに!
以上、【初心者小説】026.貧乏転生、という話題でした。
体にはお気をつけ、お過ごし下さい。
病気を患っておられる方は、無理をせず自分のペースで進んでいきましょう。
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