この記事では、初心者小説の第15弾といたしまして、「パンデミック伝説」をお送りします。
※この写真はイメージです。
どうもです、「HCap」を執筆しているエドゴンです。
この記事は下記のような方に向けて書いてます。
- 小説が好きな方
- 初心者小説を読んでみたい方
- パンデミックに関する小説を読んでみたい方
- 手軽に読める小説を読んでみたい方
- 「HCap」に興味のある方
序章
マネヒコは30歳。朝目覚めると手がただれていることに気づき近くの皮膚科のある総合病院へ受診しました。
医師「これは!もしやあれかもしれん。」
医師は何か驚いた様子でした。その場で精密検査を実施。マネヒコは隔離されることになりました。
隔離なのでトイレと食事のみが許可され、お風呂やお部屋から出ることさえもできません。
マネヒコは自分がどうなってしまったのかを把握できずにいました。手がただれているだけでどうしてこんなことになってしまったのか。
医師は自分の診断に間違いがないことを検証するため複数の医師のチェックが行われ診断には間違いがないことを確信しました。
マネヒコ「先生、なぜ隔離なんですか、納得がいきません。私には仕事があります。会社へ行かなければいけません。ここから出してください。」
パンデミック伝説
医師「マネヒコさん、突然、隔離をしてしまってすみません。よく聞いてください。あなたは体がドロドロに溶けていく伝説の病『ドロン』に侵されたのです。もう1,000年も前になるのですが、多くの人間が体がドロドロに溶け出し、最終的には心臓や脳までが溶けていき絶命をする不治の病として語り継がれています。ドロンは現在では感染する人がいなかったのですが、今回あなたが感染をしてしまいました。1,000年前は感染源を特定できず、今回も感染源を探している最中です。感染力は強大で、私も感染するリスクがありますが、あなたとこうしてマイク越しにお話をしています。」
マネヒコ「私はどうなってしまうのですか?」
医師「残念ながら、ドロンを治す手立てがありません。いかに感染を最小限に留められるかが勝負です。1,000年前の時は日本の人口の半分が感染し死亡したことがパンデミック伝説として語り継がれています。今回は1,000年前の時よりも医療が発達し、人口の半分が死亡するという異常事態にはならないと思います。」
マネヒコ「私はドロンなんかじゃありません。再検査をお願いします。」
医師「それはできません。複数の医師で判断をしました。」
マネヒコ「私は死ぬんですか?」医師「残念ですが、不治の病です。」
エドゴン博士の判断
医師「グオおお、ぬおおお。」
マネヒコは医師の様子がおかしいことを察知しました。
マネヒコ「先生、大丈夫ですか?」
医師「て・・手が。ただれていく。私もドロンに・・た、助けてくれぃ。」
医師は慌てて出て行きました。
マネヒコ「先生、大丈夫ですか?いなくなられては困ります。あの冷静だった先生が取り乱すとはドロンとはここまで恐ろしい感染病なのか。」
医師が感染したように、ドロンは総合病院内で広まっていった。
一方その頃。
エドゴン博士「これは一大事じゃな。今回の騒動はドロンで間違いはないじゃろう。まさか現代でドロンに感染するものが現れるとはのぅ。精鋭部隊を用意しろ!パンデミック伝説で語り継がれてきたドロンじゃが、人類も何も作戦を考えていなかったわけではない。精鋭部隊はドロンに対抗する専門の部隊。ドロンに感染することを防げる防護服を着た1,000人を超える特殊部隊じゃ。」
エドゴン博士は精鋭部隊をドロンに侵されている総合病院へ派遣した。
エドゴン博士「総合病院を封鎖しろ!」
精鋭部隊「ははっ!わかりました。」
精鋭部隊は総合病院を完全に封鎖した。
これで総合病院から誰も出ることはできません。エドゴン博士は総合病院ごと隔離したわけです。エドゴン博士「近隣住民を非難させろ!この総合病院の近くにいては危険じゃ。」
ドロンの消滅
エドゴン博士と総合病院内が通話できるようになりました。
エドゴン博士「総合病院に隔離された人たちに伝えたいことがある。かつて1,000年も前になるかのう。感染病のドロンが蔓延し人類の半分が死亡したというパンデミック伝説を知っている人もいるじゃろう。その歴史を繰り返さないため、私たち人間もドロンに対応するべく活動をしてきたのじゃ。しっかりマニュアル化されておりドロンが万が一発生した場合の手順がしっかりと書かれておる。今回総合病院を封鎖したのもそのマニュアル通りの対策なわけじゃな。
今回のドロンじゃが、感染経路は全くの不明。なぜ感染者が現れたのかは分かってはおらぬ。ただし、総合病院の外にはドロンの感染者はいないと判断しており、安心じゃ。
それでじゃ。感染してしまった総合病院に隔離されているみなさんには悲しいお知らせがある。マニュアルには、感染者は一箇所に集めるように書かれておる。そして集めた人を毒ガスにより抹殺することになっておるのじゃ。悲しいがこれが現実じゃ。
今回のドロン騒動の責任者はわし。総理大臣からは全ての権限を与えられており、毒ガスによる抹殺まで許可されておる。大勢の命を守るため、総合病院内にいるおよそ200人には死んでもらうしかないのじゃ。
ドロンは生きている人間の中でしか活動はできん。死んでしまえばドロンは消滅するのじゃ。毒ガスによる抹殺後60日で遺体を回収し遺族の元へ返してやるぞい。毒ガスは深夜2時に決行する。以上じゃ。」
感染者の悲痛な叫び
マネヒコ「そんな・・・ひどすぎる。毒ガスだなんて・・・なんでドロンになんて感染したんだろう。わからない。もっとやりたいことがたくさんあったのに、仕事も順調、結婚もしたかった。子供も作りたかった。」
医師「あわわわ。死ぬー。私は医師だぞ。ここから出せ。グオおお。」
老婆「私は癌。どうせ長生きはできない運命。死期が少し早まっただけ。これで苦痛から解放される。」
子供「僕どうなっちゃうの?お兄さん。」
マネヒコ「何も考えなくていいんだよ。夜になったらぐっすり眠ろうね。」
調理師たちは残った食材で200人のドロンに侵された患者たちを夕食で振る舞った。
マネヒコ「最後の食事は格別だな。美味しい。満足満足。このお肉なんて柔らかくてジューシーだな。まるで高級料理店で食べているようだ。これで心置きなく死ねる。」
医師「これから死ぬんだぞ。こんなもの食っていられるか!」
医師は料理を床にばらまいた。
マネヒコ「みんな気が立っているんだな。まあ人生でやりたいことはたくさんあったけど、ここまできたらもう諦めるしかないな。今晩はゆっくり眠って気づかないうちに苦しまずに死ねればいいかな。」こうしてパンデミック伝説の脅威は人間の努力のおかげで、食い止めることができた。二度とあの時のような悪夢を見ないように、新たな感染病への対策や研究も日々行われている。
今日のあとがき
私の初心者小説の第15弾はいかがでしたでしょうか?今回はパンデミックについての内容となりました。まだまだ小説については勉強中です。また次回作もお楽しみに!
以上、【初心者小説】015.パンデミック伝説、という話題でした。
体にはお気をつけ、お過ごし下さい。
病気を患っておられる方は、無理をせず自分のペースで進んでいきましょう。
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